コーポレートガバナンス
基本的な考え方
アサカ理研は「豊かな創造性を発揮し、社会貢献を果たす」を社是として掲げ、資源の再生技術を柱に、市場ニーズを発掘し、資源循環型社会の形成の観点から社会課題の解決に貢献しています。
そして、そのような活動を通じ、企業価値を高めることが、株主、取引先、地域社会などのステークホルダーの期待に沿う事業展開をもたらすものと考えております。
コーポレートガバナンスの基本方針
ガバナンス体制
取締役会
当社の取締役会は、監査等委員である取締役を含む8名で構成し、取締役会が果たすべき役割・責務を実効的に果たすための知識・経験・能力を、概ねバランスよく備えているものと思料します。その一方で、国際性などの多様性の面が検討課題であると考えています。
監査等委員会
監査等委員である取締役3名は、いずれも社外取締役です。取締役会において業務執行から独立した立場で監督しています。
ガバナンス委員会
指名委員会および報酬委員会の2つの機能を持つ任意の諮問機関を設置しています。
-
ガバナンス委員会の構成員
- ガバナンス委員長:三崎 秀央(独立社外取締役)
- 同委員:髙野 俊哉(独立社外取締役)
- 同委員:末代 政輔(社外取締役)
- 同委員:山田 慶太(代表取締役会長)
- 同委員:山田 浩太(代表取締役社長)
-
指名委員会としての機能
ガバナンス委員会は独立社外取締役を主要な構成員とし、CEOの選任時期のほか、候補者の経歴、業績、評価などをふまえて人選などを審議し、取締役会へ答申する体制を構築しています。また、次期後継者の人選についても、ガバナンス委員会において早い段階から審議し、CEOの選解を検討するにあたり、十分な時間と資源をかけた議論を行っています。
なお、社外取締役以外のガバナンス委員は、自身の選解任に関する議案については、加わらないものとしています。 -
報酬委員会としての機能
当社の取締役(監査等委員である取締役を除く)の報酬は、企業価値の持続的な向上を図ることを念頭に置き、個々の取締役の報酬の決定に際しては各職責を踏まえた適正な水準とすることを基本方針とし、具体的には、固定報酬としての「役員報酬基準額」、業績連動報酬等である「業績評価額」および非金銭報酬等である「株式報酬」により構成されています。
当社の取締役(監査等委員である取締役を除く)の固定報酬である「役員報酬基準額」は、年額の金銭報酬とし、役位、職責、他社水準、当社の業績を考慮しながら、総合的に勘案して決定しています。
業績連動報酬等である「業績評価額」は、事業年度ごとの業績向上に対する意識を高めるため、業績指標を反映した金銭報酬とし、連結当期純利益、役員報酬比率、担当部門の業績貢献度、貴金属等相場の状況を勘案し、役員報酬基準額に加算・減算するものです。非金銭報酬等である株式報酬は、譲渡制限付株式報酬および時価型ストックオプションの2種類で構成されています。
取締役(監査等委員である取締役を除く)の種類別の報酬割合については、一律ではなく、役位や職責に応じて設定するものとし、株主と経営者の利害を共有し、企業価値の持続的な向上に寄与するため、適切な支給割合とすることを方針としています。なお、今後は、役員の業績向上へのコミットメントやインセンティブを高めるため、業績連動型報酬等および非金銭報酬等を役員報酬として重視していくこととしています。
取締役(監査等委員である取締役を除く)の個人別の報酬等の内容の原案は、独立社外取締役を主要な構成員とするガバナンス委員会に諮問し答申を得たのち、取締役会において、当該答申をふまえ審議・決定しています。個人別の報酬額については、取締役会決議に基づき、代表取締役がその具体的内容について委任を受けることができるものとし、その権限の内容は、各取締役の役員報酬基準額および各取締役の担当事業の業績をふまえた業績評価額の決定です。代表取締役は、ガバナンス委員会の答申および取締役会における審議内容をふまえ、受任した権限を行使するものです。
なお、社外取締役以外のガバナンス委員は、自身の報酬に関する議案については、加わらないものとしています。
役員のスキルマトリクス(2023年12月22日時点)
当社は経営理念の実現に向けた取り組みの中で発生する「経営課題」等を客観的に分析し、また迅速に解決するために必要な専門的知識および経験を有する取締役を選任しています。
山田 慶太 代表取締役会長 |
山田 浩太 代表取締役社長 |
佐久間 良一 取締役 |
佐久間 幸雄 取締役 |
市川 文子 取締役 |
三崎 秀央 取締役 |
髙野 俊哉 取締役 |
末代 政輔 取締役 |
企業経営 | ◎ | ○ | ○ | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
技術・研究開発 | ◎ | ◎ | ||||||
業界の知見 | ○ | ○ | ○ | ○ | ||||
戦略企画 マーケティング |
○ | ○ | ○ | |||||
財務・会計 | ○ | ◎ | ○ | |||||
ガバナンス リスク管理 |
○ | ◎ | ◎ | ◎ | ||||
法務 コンプライアンス |
○ | ○ | ||||||
人事・人材開発 | ○ | ○ | ○ |
特に期待する専門的知識および経験の定義
- 企業経営企業経営に必要な知識、経験、行動力
- 技術・研究開発貴金属製錬業における専門的技術、経験
- 業界の知見貴金属精錬業界、電子部品製造業、半導体製造業などにおける知見
- 戦略企画・マーケティング当社および他の製造業における戦略立案、マーケティングに関する知識、経験
- 財務・会計財務分析、会計業務に関する知識、経験
- ガバナンス・リスク管理経営状況に対するガバナンスおよびリスク管理に関する知識、経験
- 法務・コンプライアンス企業運営にかかる法的知識、コンプライアンスに関する知識、経験
- 人事・人材開発人的資源の管理および能力開発についての知識、経験
取締役会の実効性評価について
取締役会は、個々の取締役に対し、自己評価による取締役会全体の実効性に関するアンケートを実施。その結果をもとにガバナンス委員会において分析・評価した後、取締役会において課題などについての議論を行っています。
実効性評価の主なプロセスは以下の通りです。
-
各取締役に記名式のアンケートを実施
-
その結果をガバナンス委員会にて分析・評価
-
取締役会において課題事項への対応について審議
自己評価アンケートにおける主な質問事項は、以下の通りです。
-
株主の権利・平等性の確保
-
株主以外のステークホルダーとの適切な協働
-
適切な情報開示と透明性の確保
-
取締役会等の責務
-
株主との対話
当社の取締役会においては、毎事業年度ごとに取締役会の実効性について評価・分析を行い、適時にその概要を開示することとしています。
(PDF)取締役会の実効性に関する自己評価結果の概要について
取締役選任に関する方針・手続
社内外より豊富な経験、高度な専門的知見、幅広い見識などを有する方を選任し、意思決定と経営および執行の監督が適切に行われる体制を構築することを、基本的な考え方としています。
当社は定款で、取締役(監査等委員である取締役を除く)を9名以内、監査等委員である取締役を5名以内と定めています。これは、現在の当社の事業規模、社員数、組織構造に照らし合わせて適正な構成であると認識しています。
代表取締役を含む取締役や執行役員の選任および解任は、独立社外取締役を含む取締役会において、社外の人材を含め、選定理由、実績および経歴等の観点から総合的に検討し、決定しています。
取締役等の指名につきましては、独立社外取締役を主要な構成員とするガバナンス委員会を設置し、当該委員会による審議を経て人選を行っています。経営責任者にふさわしい人材を客観性と透明性をもって選定できる体制の整備に努めています。
当社では、社外取締役に他社での取締役を務めた経歴を有するものを選任し、個々の経営経験に基づき、意見具申等をいただいています。
現在、外国人等の取締役は選任していませんが、現任取締役の経歴、能力、専門知識などの面から、経営活動に対応するうえでの一定の多様性を備えていると認識しています。今後は、国際性の面でのさらなる多様性の確保に向けて検討を続けていきます。
現在の選任状況(2023年12月22日時点)
現在は、取締役(監査等委員である取締役を除く)5名、監査等委員である取締役3名で取締役会を構成しています。監査等委員である取締役3名は、いずれも社外取締役であり、取締役会において業務執行から独立した立場で監督しています。
-
山田 慶太代表取締役会長
選任理由
1980年に取締役に就任以降、長年にわたり取締役会のメンバーとして、当社の経営に参画し、2019年12月より代表取締役会長に就任。取締役会では、取締役会議長として、建設的な議論を促し、社外取締役をはじめ、各取締役の理解を得た意思決定に寄与しています。企業経営に関する豊富な経験と専門的な知見を活かすことにより、持続可能な企業経営への貢献が見込まれるため、取締役として適任であると判断しています。
-
山田 浩太代表取締役社長
選任理由
経営企画や海外子会社においてマネジメント業務に従事し、取締役営業本部長を経て、取締役管理本部長に就任。企業経営ならびに人材マネジメントの豊富な経験と知見を有し、取締役として持続可能な企業経営への貢献が見込まれるため、取締役として適任であると判断します。
-
佐久間 良一取締役
選任理由
入社以来、貴金属事業をはじめ環境事業やシステム事業に携わり、製造本部長、取締役管理本部長を経て、現在は製造本部長と営業本部長を兼任しております。豊富な職務経験と業界への幅広い知見を取締役として経営に活かすことにより、持続可能な企業経営への貢献が見込まれるため、取締役として適任であると判断しています。
-
佐久間 幸雄取締役
選任理由
2008年12月に取締役に就任以降、取締役技術・開発本部長を経て、取締役最高技術責任者に就任。当社の研究開発の中心的な役割を担っています。技術分野を中心とした豊富な経験と専門的な知見を取締役として経営に活かすことにより、持続可能な企業経営への貢献が見込まれるため、取締役として適任であると判断しています。
-
市川 文子取締役(社外取締役)
選任理由
業務執行者及び監査役としての豊富な経験と企業経営に関する幅広い知識を有しています。業務執行を行う経営陣より独立した客観的立場から、戦略的な財務マネジメントやダイバーシティ・マネジメントの観点を中心に企業価値向上に資する助言を行っていただくことが期待できることから、社外取締役に選任しています。
-
三崎 秀央監査等委員長(独立社外取締役)
選任理由
兵庫県立大学国際商経学部教授。経営に関する幅広い知識、特に組織論および戦略経営に高い見識を有しています。業務執行を行う経営陣より独立した客観的立場から、経営の意思決定に助言を行っていただくべく、社外取締役に選任しています。
-
髙野 俊哉監査等委員(独立社外取締役)
選任理由
2018年6月まで当社取引先である株式会社福島銀行の業務執行者。業務執行者としての豊富な知識と金融や企業経営に関する幅広い知識を有しています。経営陣より独立した客観的立場から経営全般の監督と有益な助言を行っていただくべく、社外取締役に選任しています。
-
末代 政輔監査等委員(社外取締役)
選任理由
電子部品製造装置メーカーの業務執行者としての豊富な経験と企業経営に関する幅広い知識を有しています。業務執行を行う経営陣より独立した客観的立場から、経営全般の監督と有益な助言を行っていただくべく、社外取締役に選任しています。
独立社外取締役の独立性判断基準および資質
当社では、社外取締役の独立性の基準として、法令で定める要件のほか、東京証券取引所の定める基準に当社の考え方を加味し、次の基準を設定しています。
[独立役員にかかる独立性判断基準]
以下の各号のいずれにも該当しない場合に、当該候補者は当社に対する十分な独立性を有するものと判断する。
-
当社グループの業務執行者、または過去10年間において当社グループの業務執行者であった者。(業務執行者とは、業務執行取締役、執行役、その他の使用人等。以下同じ。)
-
過去10年間において当社グループの取締役、監査役であったことがある場合は、当該役職に就任する前10年間において当社グループの業務執行者であった者。
-
当社グループの大株主。(大株主とは、総議決権の10%以上の議決権を直接・間接的に保有している企業等、またはその業務執行者。)
-
当社グループが総議決権の10%以上の議決権を直接・間接的に保有している企業等またはその業務執行者。
-
当社グループの主要な取引先、またはその業務執行者。(当社グループの主要な取引先とは、取引額が直近事業年度における当社グループの年間連結売上高の2%以上を占めている取引先等であり、金融機関の場合は、借入金額が直近事業年度における当社グループの年間連結総資産の2%以上を占めている取引先。)
-
当社グループを主要とする取引先、またはその業務執行者。(当社グループを主要とする取引先とは、取引額が直近事業年度における当該取引先の年間連結売上高の2%以上を占めている取引先。)
-
当社グループから役員報酬以外に多額の金銭その他の財産を得ているコンサルタント、会計専門家または法律専門家。(当該財産を得ている者が法人、組合等の団体である場合は、当該団体に所属する者。)
-
過去1年間において上記3~7に該当している者。
-
当社の親会社等、または親会社等の取締役、執行役もしくは使用人。
-
当社の親会社等の監査役。(社外監査等委員を独立役員として指定する場合。)
-
上記1~10に該当する者、および重要な使用人の近親者。(重要な使用人とは、執行役員および部長職以上の管理職にある使用人。)(近親者とは、配偶者または二親等以内の親族。以下同じ。)
-
当社の子会社の業務執行者ではない取締役の近親者。(社外監査等委員を独立役員として指定する場合。)
-
過去1年間において、上記11、12に該当する者。
※ただし、上記のいずれかの項目に該当する場合でも、当該人物の人格、識見等に照らし、実質的に独立性を有すると判断した場合には、その理由を対外的に説明することを条件として独立役員候補者とすることができるものとする。
現在の独立社外取締役は、大学教授、経営経験者等であり、各分野において高い専門的知識と豊富な経験を有している者であり、それぞれの見識を生かした率直・活発で建設的な議論への参加が期待できる人物を選定するよう努めています。
株主との建設的な対話について
当社は、IR担当取締役を選任するとともに、管理部及び経営企画部を担当部署としています。
適時適切に個人投資家向け説明会やアナリスト・機関投資家向け決算説明会を開催し、決算の概要および今後の戦略などを説明しています。加えて、株主総会後において、事業説明会を開催し、当社事業への理解を深める機会を提供しています。なお、説明資料は即日、当社ホームページにて開示しています。